- 00:10
仮張り板から総裏した作品を剥す - 01:10
耳そぎ 両サイド - 03:30
裏にイボタ蝋を塗りこむ - 05:35
軸袋、八双袋整え - 07:23
八双棒カット - 08:33
八双棒整え 八双付け - 13:32
金具(環)付け - 14:10
紐付け 掛け緒 - 14:42
紐付け 巻き緒 - 18:45
完成 総ベリ明朝仕立
表装文化を代表する掛軸は仏教伝来とともに大陸から伝わり日本独自の美意識の表現に高めたのは茶の湯によるものと思われます。巻き上げればコンパクトに箱に収納でき、広げれば丈長に大きく観賞できるという欧米にはない独自の文化です。
最近では国内外を問わず、アート作品として、また室内インテリアとして楽しまれています。
高度な表装技術が求められる掛軸の制作は、作品をもっとも引き立てるように仕立てなくてはなりません。和紙や絹に描かれている書画を、裏側から和紙で裏打ちし柔らかくしかも強度を高め、美しく長く保存できるようにします。
作品の周囲は、天地、中廻し、一文字に正絹無地、緞子、金蘭など多種多様な色と柄の裂地(布地)が施されます。この裂地との取り合わせは作品をもっとも引き立てる鍵を握ります。どの裂地を選び、どう組み合わせていくかで、作品はまったく違った印象になります。
作品に対する深い理解と知識、そして匠の技が一致してはじめて作品に新たな生命が宿ります。
和室の床の間から洋間の壁面などに飾り、室内インテリアの美のアクセントとして楽しむ方が増えています。また丈が3mx巾7mというような巨大な掛軸は舞台演出にも使われ好評です。